すでに建設業許可を持っている方の中には、
- 今の許可業種とは別の工事も受けたい
- 元請から「この業種の許可も必要では」と言われた
- 事業が広がってきて、今の許可だけで足りるのか不安
- 一式工事の許可があれば他の工事もできると思っていた
と感じる方も多いのではないでしょうか。
そんなときに問題になるのが、建設業許可の業種追加です。
建設業許可は、許可を1つ持っていればどんな工事でも自由にできる、という仕組みではありません。
そのため、新しく別の種類の工事を本格的に受けたい場合は、今持っている許可に加えて、
別の業種の許可が必要になることがあります。
この記事では、初めて建設業許可の業種追加を考える方向けに、業種追加とは何か、どんなときに考えるべきか、
確認しておきたいポイントを、できるだけ分かりやすく解説します。
1. 建設業許可の業種追加とは
建設業許可の業種追加とは、すでに持っている建設業許可に、新しい業種の許可を追加する手続きのことです。
たとえば、すでに「内装仕上工事業」の許可を持っている会社が、
新たに「電気工事業」の許可も取りたい場合、そのまま自動的にできるわけではなく、
電気工事業の許可を追加する手続きが必要になることがあります。
建設業許可は、工事の種類ごとに業種が分かれています。
そのため、今持っている許可がどの工事に対応しているのかをきちんと理解しておくことが大切です。
初めての方が勘違いしやすいのは、「建設業許可を1つ持っていれば全部できるのでは」と思ってしまうことです。
しかし実際には、どの業種の許可を持っているかがとても重要です。
2. どんなときに業種追加を考えるべき?
業種追加を考えるきっかけは、実務上いくつかあります。
2-1. 今の許可業種とは別の工事を受けたいとき
もっとも分かりやすいのは、今までの業務内容とは別の種類の工事を受けたいときです。
たとえば、
- 内装工事を中心にしていたが、今後は電気工事も受けたい
- 管工事をしていたが、機械器具設置工事にも広げたい
- とび・土工工事に加えて解体工事も強化したい
といったケースです。
このような場合、今持っている許可だけで対応できるのか、
それとも新しく業種追加が必要なのかを確認することが大切です。
2-2. 元請から対応業種を広げてほしいと言われたとき
実務では、元請から
- この工事も対応してほしい
- その業種の許可も取ってほしい
- 今後の取引のために許可業種を広げてほしい
と言われることがあります。
特に、継続的な取引先や大きな元請との関係では、許可業種の範囲が問題になることがあります。
そのため、取引の幅を広げたいときに、業種追加が現実的なテーマになります。
2-3. 事業拡大で工事の幅が広がったとき
事業が成長してくると、自然と工事内容の幅が広がることがあります。
最初は一部の工事だけをしていたとしても、次第に関連工事も受けるようになると、
「今の許可で本当に足りているのか」を見直す必要が出てきます。
この段階で業種の整理をしておくと、後で無理なく事業を広げやすくなります。
3. 業種追加で確認したいポイント
業種追加を考えるときは、次の点を特に確認することが大切です。
3-1. 追加したい工事はどの業種に当たるのか
まず最初に大事なのは、追加したい工事が、建設業許可上どの業種に当たるのかを整理することです。
ここは意外と難しい部分です。
たとえば、実務では複数の作業が一体になっていることも多く、
「この工事は内装なのか、電気なのか、管なのか」が分かりにくいことがあります。
業種の考え方を誤ると、その後の要件確認や書類準備もズレてしまうため、最初の整理がとても大切です。
3-2. 営業所技術者等の要件を満たせるか
業種追加では、追加したい業種についても、営業所技術者等の要件を満たす必要があります。
つまり、
- その業種に対応した資格があるか
- 実務経験で対応できるか
- 誰をその業種の営業所技術者等として立てるのか
を確認しなければなりません。
ここは、初めての方がつまずきやすいポイントです。
「今の許可があるから追加も簡単だろう」と思っていても、
追加したい業種ごとに改めて要件を見ていく必要があります。
3-3. 必要書類は何か
業種追加でも、申請書や添付書類を準備する必要があります。
特に、追加したい業種に関する営業所技術者等の証明資料などは重要です。
資格で進めるのか、実務経験で進めるのかによって、必要書類の整理の仕方も変わってきます。
そのため、「業種追加=名前だけ追加する手続き」ではないという点を押さえておくことが大切です。
4. 初めての方がつまずきやすいポイント
業種追加では、初めての方が次のような点で悩みやすいです。
4-1. 今の許可でできると思ってしまう
これは非常に多いです。
建設業許可を持っていると、つい「許可があるから別の工事もある程度できるのでは」
と思ってしまうことがあります。
しかし、実際には許可業種ごとに考える必要があります。
今持っている許可が、追加したい工事に対応しているとは限りません。
4-2. 一式工事なら何でもできると誤解してしまう
これもよくある誤解です。
一式工事の許可があると、何でも幅広くできるように感じるかもしれません。
ただ、実際には専門工事との関係をきちんと考える必要があります。
そのため、「一式工事の許可があるから専門工事も全部大丈夫」と自己判断しないことが大切です。
4-3. 追加したい業種の要件確認が不足しやすい
業種追加では、今の許可を持っている安心感から、追加業種の要件確認が甘くなりやすいです。
特に、
- 営業所技術者等の要件
- 実務経験の整理
- 必要資料の準備
は、きちんと確認しないと後で止まりやすい部分です。
5. 業種追加をスムーズに進めるコツ
業種追加をスムーズに進めるには、まずどの工事を追加したいのかをはっきりさせることが大切です。
そのうえで、
- その工事がどの業種に当たるか
- 追加業種の営業所技術者等を誰で考えるか
- 手元にある資料で足りそうか
を順番に整理していくと進めやすくなります。
いきなり申請書のことを考えるよりも、
工事内容 → 業種の整理 → 要件確認 → 書類準備
の順番で考えると、無理が少ないです。
また、元請から急がれている場合ほど、自己判断で進めすぎない方がよいです。
最初に整理しておくことで、結果的にスムーズに進みやすくなります。
6. まとめ
建設業許可の業種追加とは、すでに持っている建設業許可に、新しい業種を追加する手続きのことです。
特に、次のようなときに考えることが多いです。
- 今の許可業種とは別の工事を受けたいとき
- 元請から対応業種を広げてほしいと言われたとき
- 事業拡大で工事の幅が広がったとき
業種追加では、追加したい工事がどの業種に当たるのか、営業所技術者等の要件を満たせるか、
必要書類をどう準備するかを確認することが大切です。
今の許可でどこまで対応できるのか不安な方、
別業種の工事を始めたいけれど業種追加が必要か分からない方は、どうぞお気軽にご相談ください。

コメント