【建設業】板金工事業とは?

板金工事業とは、建設業の許可が必要な29業種のひとつで、建物の屋根や外壁、雨どいなどに金属板を加工・施工する工事を行う業種です。

主に住宅やビルの防水・防錆効果、耐久性の向上、さらにはデザイン面での仕上げを目的とした工事が含まれます。

目次

板金工事業の主な作業

屋根板金工事

屋根に金属板を張り、防水や防錆、防音効果を持たせる工事です。

主にトタンやガルバリウム鋼板、アルミ板などが用いられ、耐久性やメンテナンス性が求められます。

外壁板金工事

建物の外壁に金属板を貼り付けて、雨や風から建物を保護する工事です。

住宅やビルのデザイン性も向上させるため、さまざまな素材やカラーの板金が使われます。

雨どい工事

雨水を効率よく地面に排水するために設置する金属製のといの工事です。

雨水が外壁や地盤に直接当たるのを防ぎ、建物の耐久性を保つ重要な役割があります。

ダクト工事

空調設備などの通気用ダクトに金属板を使用して、換気や排気を効率的に行うための工事です。

ダクトは建物の空調システムの一環として、機能性が重視されます。

板金工事は専門的な加工技術が求められ、金属板の寸法や形状に応じた精密な施工が必要です。

板金工事業の許可が必要な理由

板金工事は建物の防水・防錆、耐久性に関わるため、品質の高い施工が求められます。

特に屋根や外壁など、外部環境から建物を保護する役割を担う工事であるため、建設業法で許可制度が設けられています。

許可を受けた業者によって施行されることで、安全性や品質の確保が図られます。

板金工事業の許可が必要な場合

1件あたりの工事金額が500万円(税込)以上の板金工事業を行う場合、許可の取得が必要になります。

ただし、工事金額が500万円未満の場合は許可を取得しなくても板金工事業を行うことができますが、必要な技術者や一定の施工基準を満たす必要があります。

許可は5年ごとに更新が必要で、定期的な監査や指導が行われる場合があります。

板金工事業の許可を取得する要件

板金工事業の許可を受けるためには、次の要件を満たす必要があります。

経営業務の管理責任者

経営者や役員の中に、過去5年以上の板金工事業の経営経験や、管理経験がある者が必要です。

専任技術者

専任技術者とは、事務所ごとに設置される技術担当者であり、資格と経験が求められます。

板金工事業では、建築施工管理技士(1級または2級)などの国家資格、あるいは一定の実務経験が求められます。

財産的基礎または金銭的信用

一定の資産や資金の調達力を持つことが求められます。

具体的には500万円以上の自己資本があることや、金融機関の融資枠などです。

欠格要件の確認

許可を申請する事業者や役員に、法律違反による一定の欠格要件がないことも必要です。

これは、過去の法的なトラブルや行政の処分歴がないことなどを確認するための要件です。

許可取得の流れ

申請書類の準備

必要な書類や証明書類を準備します。

申請先の確認

都道府県知事許可または国土交通大臣許可(ふたつ以上の都道府県で工事を行う場合)が必要です。

申請と審査

書類審査が行われ、条件を満たしているか確認されます。

許可証の交付

審査が通過すると、許可証が交付されます。

板金工事業は、建物の保護や寿命を延ばすだけでなく、美観にも大きく影響を与える重要な分野です。
防水・防錆だけでなく、断熱や省エネ効果のある施行技術が求められるようになっており、今後も技術の進化が期待される業種です。

記事が役に立ちましたら共有いただけますと幸いです。
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次